ライカD-LUX8の魅力
ライカD-LUX8と過ごす休日
ライカのコンパクトデジタルカメラ、「ライカD-LUX8」を試用できる機会をいただきました。
そこで、街中のスナップや、友人との休日のひとときに持ち出して使ってみました。今回はその使用感をまとめてみたいと思います。
ライカの色をもっと身近に
撮影に持ち出したのは2月でしたが、東京駅周辺はいろいろな花が咲いていました。花を見かけると撮影したくなる性分なのですが、ライカD-LUX8の色合いは非常に濃厚で、原色が強く出るライカらしい画づくりになっていると感じました。
f5.6, 1/500, ISO200, 75mm
f2.8, 1/250, ISO200, 75mm
f2.2, 1/1600, ISO200, 30mm
f1.7の非常に明るいレンズを搭載していることもあり、被写体を浮き立たせるような立体的描写も魅力です。マクロモードでの撮影では被写体を大きく写せるため、小さな花も見ごたえのある一枚に仕上げられます。
インスピレーションに任せ、瞬時に撮影
スナップは即興的に瞬間を切り撮るのが醍醐味だと思っています。
シャッターラグの少なさ、スリープ状態からの立ち上がりの速さ、「撮りたい!」と思ったときにすぐシャッターが切れる。これはライカD-LUX8の一つのアドバンテージではないかと感じました。
中望遠の画角が好きな私は60~75mmくらいの焦点距離を多用するのですが、ズームで微調整が効くのは嬉しい限り。被写体と程よい距離がとれるため、自然な光景をスナップできます。
f6.3, 1/2000, ISO200, 68mm
f2.5, 1/2500, ISO200, 41mm
様々な機能を割り当てられるファンクションダイヤルにモノクロームとカラーの切り替えを行える“フィルムモード”をアサインすれば、イメージに合わせて瞬時に切り替えることが可能です。
非常に視認性のよいファインダー、ノールックでおおよその操作を完結できるシンプルな操作部、控えめなシャッター音。自分の目と手の延長となり得るほど、快適な使用感です。
f2.8, 1/2000, ISO200, 75mm
逆光気味で少々厳しい光線状況でしたが、黒潰れや白飛びせずに撮れています。 基本オートモードで撮影しておりますが、露出の取り方は非常に安定していると感じました。階調豊かなグレートーンはライカの語り草ですが、ライカD-LUX8もその片鱗をうかがわせています。
f2.8, 1/1600, ISO200, 28mm
電柱に貼られたシールたちのポップな色彩が印象的でした。
カラフルながら色が飽和することもなく、ごく自然かつビビットに写せていると思います。
また、撮影時にレンズ基部にあるレバーを操作することで、ダイレクトに画角を操作できます。定番の3:2はもちろん、SNSで馴染み深い16:9や1:1の画角へ簡単に切り替えが行えます。
f2.8, 1/200, ISO200, 75mm
ファインダーを覗きシャッターを切るという所作は、スマートフォンでの撮影とは全く気分が異なります。カメラを持ち歩くと、いつもの道さえ違った景色に見えてくるのです。
カメラという道具が撮影者に与えてくれるインスピレーションは、少なからずあると思います。そうした直感を、ライカD-LUX8は取りこぼすことなく写真に収めてくれるでしょう。
スムーズな接続で、より自由な表現に
久方ぶりに会う友人と、都内のカフェで一休み。
木の質感と柔らかな光がとても素敵で、落ち着く空間です。この日は春を感じさせるほどの陽光で、店内にも心地よい光が差しておりました。
ここで一息つきながら、ライカD-LUX8をスマートフォンと接続し写真をインポート。アプリのLeica FOTOS経由でスナップした写真をその場で共有したり、ライカルックスのエモーショナルなフィルターを用いて画像編集することも可能です。
1700万画素のフォーサーズセンサーながら、心地よい空気感を纏った一枚に。スマートフォン内蔵のカメラとは趣が異なる写真を、即座にSNSで共有可能です。
f2.8, 1/80, ISO1600, 59mm
f2.6, 1/50, ISO1600, 43mm
マクロモードを使えばテーブルフォトの撮影もお手の物。被写体へ最大3cmまで近づいて撮影出来るため、表現の幅は非常に広いでしょう。
マクロモードを使わずとも最短50cmまでは撮影が可能です。
マニュアルフォーカスモードでは“マクロ”と“標準域”の隔たりがなくなるため、被写体との距離を気にせずシームレスなピント合わせが行えます。オートフォーカスで軽快に撮影する便利さも魅力的ですが、じっくり被写体をみつめどう捉えるかを吟味できるマニュアル撮影もまた楽しいものです。
f1.7, 1/60, ISO200, 24mm
撮影するにあたり光量を調整する“シャッタースピード”や、ピントの合う範囲を調整したりボケ量をコントロールしたりできる “絞り”、光を捉える感度の度合いを表す“ISO感度” の調整など、写真の基礎となる部分の理解があると撮影の幅は一気に広がります。
難しいように思えるかもしれませんが、ライカD-LUX8は簡単にオートとマニュアルの切り替えが行える上に、ダイヤルによるシンプルな操作部と大型液晶のお陰で“自分の操作が写真にどんな影響を与えるか”が非常にわかりやすく体感できると思います。
一番身軽で、機動性に優れるカメラ。それがライカD-LUX8だと感じました。
手のひらに収まるほどの小さな筐体で、400グラムを切る重さ。携行することを意識させないほどの軽快さで、バッグに入れても気にならないほどコンパクトです。
カメラを持ち歩くことで起こる視点の変化を、手軽に感じられます。
日常のふとした瞬間を、思いのままに切り撮ってみたい。
スマートフォンでの撮影よりも、一歩踏み込んで本格的な撮影を行ってみたい。
ライカの生み出す画の力強さと立体感を、手軽に感じてみたい。
そんなあなたへ。ライカD-LUX8は最も身近にライカを感じられる、良い相棒となり得るカメラだと感じました。