【ライカギャラリー表参道】 南雲暁彦 写真展 「Tokyo Moonscapes 東京恋図」開催

ライカギャラリー表参道では、2025年1月18日(土)より南雲暁彦の写真展「Tokyo Moonscapes 東京恋図」を開催いたします。

本展では、コマーシャルフォトや映像制作を中心に幅広く活躍する写真家 南雲暁彦が、フルサイズミラーレスカメラの新製品「ライカSL3-S」で撮りおろした作品15点を展示。ぜひ幻想的な東京の月景色をご堪能ください。

© Akihiko Nagumo

月は追いかけてみるとなかなかの気まぐれで、その美しい姿を写し撮ることが難儀な被写体であると気づく。1日ではほとんどその軌道や日の出、日の入りの時間を変えない太陽とは全く違い、月の出、月の入りは平均して1日に約50分遅くなり。しかも30分だけ遅くなる日もあれば1時間10分も遅くなる日もあるという気まぐれぶり、出る位置も1日に12度ずつ東に動いていき、満ち欠けでその形も変わっていく。雲隠れも得意であり、まるでかぐや姫のように気難しい存在だ。

日本には、そんな月にまつわるとてもユニークで粋なエピソードがある。

明治時代の文豪、夏目漱石が英語の教師をしていた時のこと、「I Love you」を「我君を愛す」と訳した生徒に対し「日本人はそんな直球に愛を伝えることはしない。“月が綺麗ですね”とでも訳しておきなさい」と教えたという。

そんな日本人のもつ月へのロマンチシズムを胸に、東京の月景色を撮影したのがこの作品だ。

当たり前のように夜空に浮かぶ月、だがそれはほんのひと時のこと、その思い出はそこに湧き上がる感情の記憶。告白の言葉としてしつらえ、同じ月を見上げてお互いを想う、それは自らの感情の映し絵のようなものだろう。改めてこの月景色をもって、日本人の持つ浪漫を東京の夜空に描こうと思う。ぜひ自分の想いと重ねてご覧になっていただきたい。
「今夜は、月が綺麗ですね。」

南雲暁彦

写真展概要


作家 南雲暁彦
タイトル Tokyo Moonscapes 東京恋図
会期 2025年1月18日(土)- 2025年4月20日(日)
会場 ライカギャラリー表参道 (ライカ表参道店2F)
東京都渋谷区神宮前5-16-15 2F
Tel. 03-6631-9970
営業時間 11:00-19:00 月曜日休館
展示作品数 15点

南雲暁彦/Akihiko Nagumo プロフィール


TOPPAN株式会社 チーフフォトグラファー「匠」
1970年 神奈川県出身 幼少期をブラジル・サンパウロで育つ。日本大学芸術学部写真学科卒
世界遺産を中心に世界約300都市での撮影実績を持つ。風景から人物、スチルライフとフィールドは選ばない。
近著「IDEA of Photography 撮影アイデアの極意」玄光社
APA会員。知的財産管理技能士。多摩美術大学統合デザイン学科・長岡造形大学デザイン学科非常勤講師