LEICA M10 Monochrom  Part 2

Impression Report by Leica Store Staff

前回の「ライカM10モノクローム」での撮影をご紹介した記事からしばらく間があきましたが、今回は、作品性のある写真を撮る楽しさをお伝えしたいと思い、自分自身がライカM10モノクロームを手に入れたら撮りに行こうと決めていた鳥取砂丘を撮影場所に選んで訪れた際の写真をご紹介します。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160・-1/3EV


砂丘という場所柄、レンズ交換をするのは難しいと考えて、どのレンズを使用しようか当日の朝まで悩みに悩み、背景の整理と圧縮効果によるデフォルメ感を期待して「ライカ アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH.」をセレクトしました。

広大な風景を撮影する場合は、通常であれば所有する中で一番広角のレンズを装着して撮影するのですが、今回はあえて中望遠レンズを選びました。念のためにとカバンに入れていた24mmのレンズも結局使うことはなく、広大な風景をほんの少し人と違う視点で切り撮ってみるという新たな楽しみ方を結果的に見つけることができました。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/2000(f8.0)・ISO160・-1/3EV


ふと、この写真の左側に写る人物たちの右横に、何かが小さく写っていることに気づいてモニターで等倍鑑賞してみたところ、なんとそれがスニーカーだとわかった時にはとても驚きました。撮影時に自分の目では見えていなかった物まで捉えてくれるのが写真の面白い点でもありますね。解像力の高いライカM10モノクロームは、写真を見返す時に新たな気付きを見出す、そんな機会を与えてくれます。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/2000(f8.0)・ISO160・-1/3EV


砂丘から顔をのぞかせていた杭をアクセントにして、奥を歩いていた人物が杭と同じラインに来るのを待ってシャッターを切った一枚です。同系色の空と海をここまで異なるトーンで表現できるのも、モノクローム写真ならではの面白さではないでしょうか。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160・-1/3EV


この写真、実は他の写真と作風を合わせるために敢えて大胆にトリミングをしています。書き出された画像のピクセル数は元画像の半分以下でしたが、流石はモノクローム専用の4000万画素センサー。トリミングした画像をA4サイズで出力してみてもまだ余裕を感じさせてくれるクオリティです。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/2000(f8.0)・ISO160・-1/3EV


今回ご紹介している写真はすべて、絞りをF8に固定し、ピントは無限遠に固定して撮影しています。中望遠レンズでパンフォーカス撮影をするという少々乱暴とも思われるスタイルでしたが、そんな撮影スタイルでもライカM10モノクロームは期待以上の写真へと導いてくれました。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160・-1/3EV


“馬の背”と呼ばれている大きな丘から眼前を見下ろすと、絵になりそうな景色が広がっていたので、人物の距離感や仕草をライブビューモードで確認しながらシャッターを切りました。ライブビューモードは撮影時に写真の仕上がりをある程度イメージしやすくしてくれるのはもちろんのこと、75mm以上の望遠レンズやブライトフレーム内に枠が表示されない24mm以下の広角レンズで撮影する時にはとても重宝します。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM 1:2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160・-1/3EV


“馬の背”を側面から撮影した一枚。一見すると黒く塗りつぶしたように見える手前の部分も、編集ソフトでトーンを持ち上げてみると砂紋のディテールが非常に鮮明に浮かび上がるのには驚きました。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160


強い日差しから顔を隠しながら歩く人物に、著名な写真家の作品のひとつを思い出して、これは良い瞬間に巡り合えた!と嬉しくなった1枚です。左上でポーズをとる人の立ち位置が構図的にも丁度良く、自分なりの『心が躍る瞬間』を写真に残すことができました。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロンM f2/75mm ASPH. ・1/1500(f8.0)・ISO160


ふと空を見上げると、地面が隆起した辺りにだけタイミングよく雲が影を作り出してくれていました。実は、周囲には他にも人がいたのですが、中望遠レンズのおかげで中央の2人だけをうまく切り撮ることができました。


ライカM10モノクローム・アポ・ズミクロン-M f2/75mm ASPH. ・1/1000(f/8.0)・ISO160・-1/3EV


撮影地を巡る途中で耳にした“山陰地方特有の低く重たい雲”というフレーズそのままの雲の影が砂丘に素晴らしいグラデーションを作り出していました。海風に運ばれる雲の流れによってファインダーの中で刻々と移り変わる白から黒へのグラデーションをどこまでも美しく描写してくれるライカM10モノクローム。このカメラで撮影する時間は本当に楽しく、約2時間ほど滞在した後のSDカードには、普段なら2日はかけて撮影するほど大量の写真が収められていました。

シンプルな操作性と抜群の描写性能を誇るカメラにお気に入りの高性能レンズを組み合わせての撮影というのはいつでもワクワクするものですが、さらに『いつか撮りに行きたいと心に決めていた場所での撮影』という要素が加わると、撮影とはこんなにも楽しいものなのだなと改めて実感したひとときでした。

清水の舞台からえいやっと飛び降りる気持ちでフィルムのM型ライカとMレンズを初めて手に入れた10数年前。そのカメラとレンズを手に、いつかライカで撮りたいと憧れていたヨーロッパへと旅立ち、夢中になってシャッターを切った時の記憶が、10年近くも前のことながら今回の写真を見返す中で当時の感動と共にはっきりと甦ってきました。

モノクローム写真しか撮影できないストイックなカメラだからこそ、このカメラでしか撮れない写真があるのだと思います。それは、ライカM10モノクロームで撮影をすればきっと実感していただけるはずです。


Photo by H, Leica Store Matsuzakaya Nagoya


新次元の高画質を実現する

-モノクローム撮影専用レンジファインダー式デジタルカメラ-

「ライカM10モノクローム」は高画素の撮影素子により、光の状況を問わずシャープな描写でこれまで以上に高精細に細部を表現できます。また、モノクロ撮影専用のデジタルレンジファインダーカメラとしては初めて、ISO160~100000の非常に幅広い感度域を実現しています。この全感度域において細部まで粒状性が良く、きわめて美しい描写が可能です。


 

ライカM10モノクローム商品ページはこちら